ターミネーター3級審判員の反省部屋

パブリックプレッシャーを感じながら今日も走る。サッカー3級審判員の"I'll be back!"な毎日

オフサイド - ターミネーターしか判断不能か?~後編①

さて、では2013/14年競技規則改正、オフサイドの解釈の変更点を見てみましょう。

 

前編で書いた”相手競技者に干渉する”の定義が変わっています。

●“相手競技者に干渉する”とは、明らかに相手競技者の視線を遮る、相手競技者の動きを妨げる、しぐさや動きで相手競技者を惑わす、または混乱させると主審が判断し、それによって相手競技者がボールをプレーするまたはプレーする可能性を妨げることを意味する。

 

●“相手競技者に干渉する”とは、明らかに相手競技者の視線を遮る、またはボールへ 向う相手競技者にチャレンジすることに よって、相手競技者がボールをプレーするまたはプレーする可能性を妨げることを意味する。(下線筆者)

 

この新しい定義であれば前編で書いたオフサイド判定シーンでも、私は確信を持って瞬時にフラッグアップしない判断をしたことでしょう。(幸いにも?フラッグアップしなかったわけですが)。

 

この新しい定義により「相手競技者に干渉する」シーンにおいて曖昧な判定はより少なくなると思います。言葉によって監視すべき(認識すべき)事象がかなり限定されたといえるでしょう。

 

やっかいなのは次の、「その位置にいることによって利益を得る」の新しい定義です。

 

“その位置にいることによって利益を得る”とは、既にオフサイドポジションにいて、ゴールポストやクロスバーからはね返ってきたボールをプレーすること、または既にオフサイドポジションにいて、相手競技者からはね返ってきたボールをプレーすることを意味する。

 

“その位置にいることによって利益を得る”とは、次のようにボールをプレーすることを意味する。
(ⅰ)ゴールポストやクロスバー、または 相手競技者からはね返った、または それらに当たって方向が変わってきた ボールを、既にオフサイドポジションにいる競技者がプレーすること。
(ⅱ)相手競技者が意図的にセーブして、 はね返った、方向が変わってきた、 またはプレーしたボールを、既に オフサイドポジションにいる競技者がプレーすること。
相手競技者が意図的にプレーした(意図的なセーブは除く)ボールを、既にオフサイド ポジションにいる競技者が受けたとしても、その位置にいることによって利益を得たとは判断しない。

 

一読してお解りになりましたか?日本語って難しいですね。

この続きは後編②で。

 

では、I'll be back.