サッカー審判は荒野を行く
昨日の小学生の試合で感じたことパート2です。
それは試合の環境を整えるのも審判の役割ということです。
例えば3級の実技割当で審判を務めた時は最低1時間前に会場に到着して両チームへの挨拶をすませて、フィールドの確認を主審副審のチームで行っていました。このフィールドのチェックのポイントなどは別の機会に回すとして、審判のちょっとした配慮で出来ることを書きますね。
小学生の市内レベルの公式戦だと本部担当になるチームの方たちの意識によって試合会場の「質」が異なる場合があると思います。はっきりいって、フィールドのコンディションも含めて理想的とは言い難いことが普通ですよね。
しかも本部席で試合運営をするとか審判を務めることは、監督やコーチが「本業」の方にとってはどちらかというと最小限の手間で済ませたいことなんではないでしょうか(自分のチームの試合に集中したいという至極まっとうな気持ちは十分理解できますので批判しているわけじゃないですよ!)
でも、そんな雰囲気(空気)を感じても審判員として試合前にやるべきことは臆せずでも明るくコミュニケーションをとりながらやりましょう。
例えば:
① 競技会規定(またはローカルルール)の確認
② 審判チームでの試合前の事前確認
です。
①は本部席の方に尋ねると「え?あ~!」みたいな対応されることもしばしば。(「そんなこと今日は誰も訊かなかったよ。だいたい、こっちも目を通してないし」が本音でしょうか?)でも試合途中で「うん?これって・・・?」と困らないように確認しておきましょう。
②は今日は細かくは書きません。自分が主審を務める場合にこの事前打ち合わせを申し込むと「え?そんに力入れてやるの~?」みたいな空気を感じる時結構あります。でもここは上から目線になることなく審判チームがオープンマインドになるようコミュニケーションをとりましょう。あと色々なことをお願いしても、審判の間に意識の差がある場合、すべて覚えてもらって実行してもらうことは難しいと思います。主審として副審にこれだけはということ(自分が欲しいシグナルやサポートなど)を3点ぐらいに絞ってお願いするといいですね。
ここまで前置き。で、昨日の試合の話です。昨日も書きましたがとても風が強くプレー(ボール)にも影響を及ぼすほどの風速でした。
当然グランドは土埃(1日目で上位パートに入れていたら芝グランドでの試合だったんですけどね)が舞って凄い状況でした。視界も不良なくらい。散水もされていたけど、灼熱の太陽ですぐフィールドの表面も乾いてしまいます。
で審判として当然の環境づくり。
① フィールドのマーキングの再生
② フィールドの障害物の排除
我々の試合会場は日産スタジアムでも豊田スタジアムでもありません。はっきりいって「荒野」です。その荒野をできるだけ理想のフィールドに近づけ選手に本来のプレーをしてもらうようにするのも審判の役割です。
①は消えかかっているラインを引きなおしてもらうということです。何試合かの後ですとラインは必ず薄くなってます。ましてや昨日の様な強風ですとさらに見づらいです。ライン際の判断で試合を左右しかねない状況も当然あります。よりよい判断をするためにもラインを「再生」させましょう。
②は通常の会場ですと私はフィールドの中に木の枝や小石があるのを見つけたら拾って取り除くようにしています。昨日の場合ですと乾いたフィールドの表面全体に試合前に散水をしてもらうよう本部にお願いしておくのもありだと思います(後半開始前にも忘れずに)。これによって舞い上がる土埃を出来るだけ排除。
上記2点がすべてではないです、もちろん。自分で考えて自分なりのチェックリスト作成されるのもお勧めです。
このように日本中のすべてのサッカーのフィールドが理想のコンディションではない限り、審判は常に荒野を開拓する気概をもって試合に臨んでください(ちょっと大袈裟か・・・)
では、I'll be back.