オフサイド - 明らかに相手競技者の視線を遮る
Jリーグ開幕!?「ちがうよ~」と次男に言われて見ていた「2014 FUJI XEROX SUPER CUP 横浜F・マリノスvsサンフレッチェ広島」。
解説の都並敏史さんからも「ナイスレフリー!」との声が上がった判定がありました。
後半7分、サンフレッチェ広島のMF青山敏弘選手が味方選手の折り返したボールをクリアしきれなかったマリノスの選手からもらって左足でかわし右足で見事なシュート!28歳のバースデーゴールか!と思われた瞬間、うん?
主審の佐藤隆冶さんが右手上げてますね。そう、オフサイドの判定です。
「え、なんで?」と思って再生画面見ると広島の佐藤寿人選手が完全にオフサイドポジションにいて、シュートされたボールの軌道にいるようなんですね。で頭を下げるような感じになって、そのままゴールネットに突き刺さったわけです。
競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン
〝第11 条−オフサイド〟の考え方により、次の定義が適用される
●〝相手競技者より相手競技者のゴールラインに近い〟とは、頭、胴体、または足のど
この部分であっても、ボールおよび後方から2 人目の相手競技者より相手競技者のゴ
ールラインに近いことを意味する。手は、この定義に含まれない。
●〝プレーに干渉する〟とは、味方競技者がパスした、または味方競技者が触れたボー
ルをプレーする、あるいはこれに触れることを意味する。
●〝相手競技者に干渉する〟とは、明らかに相手競技者の視線を遮る、またはボールへ
向う相手競技者にチャレンジすることによって、相手競技者がボールをプレーするま
たはプレーする可能性を妨げることを意味する。
(下線筆者)
そうマリノスのゴールキーパー榎本哲也選手の視線を遮ったわけです。真横からの映像を見るとA2の越智新次副審が迷いなく即座にフラッグアップしています。
この瞬間の映像を別の角度(ゴール正面寄り)から見ると、ゴールされた瞬間ゴールキーパー榎本哲也選手は味方選手に「何やってんだ!」のジェスチャーを繰り返しています。で、その直後、副審のフラッグアップに気付いて慌ててボールを取りに行ってます。この様子から、オフサイドとは思ってなかったようです。
一方で、その映像によると、どうも佐藤寿人選手は自分が干渉したことを「確信」していたようで、主審のジャッジを見て「俺?俺?」という感じで自分を指さし異議もしていないですね。
ゴールされたチームはオフサイドと思わず、オフサイドポジションにいた選手は「相手競技者に干渉」したとなっても仕方ないと思っていたことが窺えます。なんで、結果、両チーム納得の判定をした審判団の「ナイスレフリー!」ってことですね。
この後、後半21分、広島のMF野津田岳人田選手のスルーパスに反応した途中出場のFM浅野拓磨選手がDFの間を抜けだし右足で見事な19歳ペアのゴールを決めました。このときも越智新次副審はオフサイドラインにピッタリと付けて、今度は浅田選手がオンサイドであることを的確に見極めていました。
さて、今回の場合「プレーに干渉」ではなく「相手競技者に干渉」のケースです。審判やられる方はこの二つの違いをよ~く理解しておいてくださいね。
では、I'll be back.
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