ターミネーター3級審判員の反省部屋

パブリックプレッシャーを感じながら今日も走る。サッカー3級審判員の"I'll be back!"な毎日

「ドラゴンへの道」は長く険しい? サッカー審判員のための筋トレ(実践編)

(前回の続き)「レフェリーウエアが似合う身体になりたい」。筋トレを開始したきっかけにもなった、この下世話なモチベーションにはある「伏線」があります。それは複数のインストラクターの方から指摘された審判員として求められる資質のひとつ。「そんなこといわれても~」と密かに反論した資質。

 

その資質とはレフェリーとしての「力強さ」です。

 

あえてこれを資質と書いたのは、確かに後で書くようにこれは生まれ持ったものだけでなく努力で身につけれるものである一方、やはりいわゆる「恵まれた身体」が醸し出す「力強さ」もあるからです。

 

「力強さ」がなぜ必要かはあらためて書く必要はないとして、それが審判員としての自信等の内面から湧き出てくるものであることも事実です。でもここではあえてその内面の表徴としての外面に絞って挙げると:

 

①体つき

②立ち振る舞い

③笛の吹き方

 

の三点が「力強さ」を構成していると思います。

 

①は背が高い、がっしりした体格である等の見かけということになりますので、最も「生まれ持ったもの」によって個人差がでる「力強さ」の表徴です。今回はここを努力(=筋トレ)で強くしてみましょうというトピックです。

 

②は継続的に意識して磨くべきことですね。代表的な立ち振る舞い(=動作)で言えば正しい形でのきびきびとしたシグナル出しや主審なら腕をしっかりと振り腿をしっかりと上げてのスプリント(全力疾走)等です。インストラクターの方が普通意味する「力強さ」はこの②のことのように思われます。

 

③は今回深くは触れません。ちょっと①②とは階層の異なるものを並べた感じがしないでもないですね。でも、あえて挙げたのはこの主審だけが使うことを許された小さな用具は正しく使えば一瞬でレフェリーの「力強さ」をフィールド内外に伝えることができるパワーをもっているからです。逆にターミネーターのような体格とよく訓練された軍人のような動作なのに、かすれた小さな音しか出ない笛の吹き方だったら・・・ということを想像してみてください(ここまで極端でないにしろ、笛の吹き方で「損」をしている審判の方結構いますね。私も修行中の身です。はい。)。

 

ということで②の「立ち振る舞い」と③の「笛の吹き方」だけ極めて行けばレフェリーとしての力強さは身に付いていくと理解しても問題なさそうです。でも、あえて①の「体つき」に踏み込んだのは、冒頭の「レフェリーウエアが似合う身体になりたい」という下世話なモチベーションがあるからですけど、同時にどうも自分の印象ではインストラクターの方の中には①について言及されているように思える方もいらっしゃるからです。

 

特に私の場合、高校3年間筋トレも含んだ格闘技系競技の選手であったににもかかわらず「痩せすぎ」の部類にはいるので(ターミネーターとは真逆ですね。はは。)体格に恵まれた方と並ぶと見劣りがすると感じています。

 

ということで審判員としての内面の自信は外見からも強化できるという大義名分のもと目指すはハワード・ウエブさんのようなカッコよさ。頭部も年齢相応にそろそろスキンヘッドにもしようかと。形から入ります(笑)。

 

さて、長くなってしまいました、前置きがいつもながら。ここから私が行っている「審判員の為の筋トレ」(と勝手に自分で思ってるだけ)です。

 

ここでお気づきかと思いますけど、筋トレの中でも私が行っている筋トレは筋持久力のアップを念頭に置きながらもいわゆる筋肥大を最大の目的にしています。

 

まず身体を三つに分けて考えます。

①上半身 ②下半身 ③体幹

 

まあ、①②と③は部分が重なっているので正しい分け方ではないのですけど、ここでは③体幹=腹筋、腰筋とお考えください。

 

で、まず鍛えるべきはどこでしょうか?

 

セオリーから言えば全身の筋肉をバランスよく鍛える、また走力の要にもなる腹筋、背筋そして腿、ふくらはぎ等の下半身の筋肉となります。

 

ですけど、ここはまず鍛えるべきはズバリ腕と胸の筋肉と言い切ります。これには理由が二つ。

 

①自己満足度が高い部位だから

②下半身より「楽」に鍛えられるから

 

①は腕と胸は鏡に映すことで自分の身体の変化を自分の目でリアルタイムに確認できて、「おー結構いけてるかもー!」と自分で自分の身体に惚れ惚れすることが容易に出来るということです。

 

これ冗談で言っているわけでなく、この自分の筋肉の変化を見ることで得られる自己満足感がとても大切なのですね。これが筋トレにとって一番重要なことの「燃料」となってくれるのです。

 

筋トレにとって一番大切なこと。それは、何はともあれ「続ける」ということです。

(私の座右の銘も「継続に勝る天才はなし」です。これホントです)。

 

ということでまず最低3カ月間は自分の腕や胸の筋肉の変化にウットリしながら筋トレを続けましょう。

 

②は下半身筋トレと比較して楽に感じるってことです。下半身には身体で一番多くの筋肉が集まっていますので下半身の筋肉に負荷をかけるとホント内臓までに響くような(やり過ぎると吐き気さえも催すような)キツさがあります。下半身筋トレに打ち込むとほんと超自虐的な気分になります。

 

といっても、腕と胸だけ鍛え続けるのも、それはそれで退屈なものでもありバランスも悪いので他の部位も効率的に鍛えていきましょう。それでは私なりの実感も交えながらの筋トレの方法論をここに開示します(って大半は受け売りですけど)。

 

名付けて「セブン ステップス フォー ア グレート ボディ」(?)

 

① 情報を仕入れる

② ターゲット部位を決める。

③ メニューを決める。

④ 正しい方法で行う。

⑤ 適切な負荷で行う。

⑥ 十分な休息をとる。

⑦ 食事に気を配る。

 

①は書籍よりネットがお勧め。無料で多くの情報が集まります。で、ここでのおすすめはYoutube ですね。特にアメリカのやつが(筋トレ先進国ですね)お勧め。「身体の部位(例えばlegとか) +  workout」の組み合わせで検索してみてください。(後ほど筋トレメニュー別のお勧め動画紹介します)

 

②は、上でも書いたように腕、胸はもちろんのこと以下の部位をまずターゲットにしてみましょう。

●腕、胸、肩、背中、お腹、太もも

 

でこれをさらに筋肉に置き換えてみます。ここではすべて挙げませんけど腕なら上腕二頭筋上腕三頭筋という様に部位を分解します。なぜこれが重要かと言うと筋トレのメニューはすべて個々の筋肉に負荷がかかるようになっているからです。それによりピンポイントに効率的に筋肉を鍛えることができるわけです。

 

 

で①で集めた情報と②のターゲット部位をもとに筋トレメニューを予め決めます。実は次の③との間に必要なステップとして「筋トレが出来る施設を探す」があります。私の場合、運よく勤め帰りに通える一回数百円で使える施設が最寄り駅にあります。ここで筋トレされている方たちを何気に観察していると、凄くきっちりとメニューを決めている方と多分思いつきでやられているような方の2種類の方に分かれることに気付きます。

 

この③のメニューを決めないと当然次の④には進めないですし、また限られた時間での効率的なトレーニングも出来ないです。

 

では実質上一番大切な④は⑤とセットで。

 

④の正しい方法は、正しいフォームと言い換えてもいいですね。ここでは具体的なフォームの説明は行いませんけど、このフォームが正しくないと:

1)狙った筋肉に負荷がかからない(=筋トレ効果が落ちる。または無くなる。)

2)関節を痛めたり、怪我に繋がる。

ということになります。

 

この正しいフォームを身につけるにはトレーニング前に自宅で十分「予習」を行うことが大切です。トレーニング用具やマシーンを使わずにまずフォームをお手本動画などを参考にして何度も練習しましょう。

 

⑤は極めて重要です。間違った負荷で行うと筋トレ効果がうまく得られません。で、多くの場合は「重すぎる負荷」で筋トレを行っている人がほとんどです。重すぎると何がいけないかというと、間違ったフォームで行うのと同様に狙った筋肉ではない別の筋肉を使ったり(他の筋肉を動員しないと持ち上がらないので)いわゆる「チーティング(ごまかし)」、例えば身体の反動を利用するなどの動きになってしまうからです。

 

ダンベルを使った筋トレと言えば、いわゆる「力こぶ」にあたる上腕二頭筋を鍛えるダンベル・カールの認知度が一番高いでしょうね。で、これを重すぎるダンベルでやっている人が実に多いです。当然、反動を使わないと持ち上がらないので、ターゲット部位である上腕二頭筋への負荷が減少します。「これ、軽すぎない?」ぐらいからまずは始めましょう。

 

(ちなみに「チーティング」は最大回数を超えて自分の筋肉を限界以上に追い込むために使われることがあります。これは上級者のテクニックなので皆さまはマネをしないでください。)

 

 

重すぎるダンベルやマシンの負荷を過剰に設定する人の心理には:

 

1)重い方が筋トレ効果が高いという思い込み

2)「競争意識」

 

というのがあると思います。

 

1)には適切なフォームで行えばより軽い負荷でやってもより重い負荷の場合と筋肥大効果に差はないというデータもあることを挙げておきます。

 

2)は要するに筋トレを他人に見られているのではという自意識から見栄をはって「俺の方が重いぜ!」っていう意味のない競争意識になってしまうということです。筋トレにとって最も大切なことの「続ける」に加えることがあればそれは「マイペースで」ということですね。

 

次は⑥。ご存じのように今の常識は筋トレは毎日行わないということです。筋トレで負荷をかけた筋肉が回復しないうちに次の負荷をかけると筋肉肥大のために筋肉を限界まで追い込む前に筋肉が疲れているので十分に稼働しないことになります。また、そもそも毎日なんて継続できませんよね。

 

理想は個人差はあるものの一日おき週3日のペースです。ちなみに私の場合は筋トレ日は月、水、筋もとい金です。

 

またある程度の期間(半年など)の後には完全休養週(全く筋トレを行わない週)も設けて身体を休め疲れを取り去り同時にマンネリになっている場合など身体をリセットします。

 

⑦は筋肥大にとってトレーニングと同じくらい大切です。筋肉を組成するたんぱく質の摂取はもちろん大切ですけどその他の必須栄養素をバランスよく摂ることが重要です。ちなみに私は補助食品であるプロティンやサプリメントは摂っていません。理由はお金がないから(苦笑)ホントです。あとボディビルダーのような筋肥大を狙っているわけではないので食事からの栄養素だけでどこまで身体を大きく出来るか証明したいわけです。(ってお金のない言い訳ですね。はは。)

 

さて皆さん、疑問に思われたことありませんか?中年過ぎたおっさんの筋肉が肥大するのか?という疑問。します。これがするんですね。どうも筋トレ開始に年齢制限なしってことらしいです(ただし成長期の筋トレには注意。特に中学生以下では用具やマシンまたは自重でもあまり筋トレは必要ないと思います。逆にやらないほうがいいでしょう。競技の中で自然に鍛えるのがベスト)

 

では私が現在行っている筋トレメニューを部位別にご紹介。それも行っている順番に。そして筋トレ効果を飛躍的に高める、とっておきのコツも公開!

 

❶胸(特に上部): 

1)インクライン・ダンベル・プレス(10回 x 5セット)

2)インクライン・ダンベル・フライ(10回 x 5セット)

3)足を上げての腕立て(合計50回)

❷背筋 : ケーブルおよびローイング系(いわゆる両腕で下方または後方に引っ張る系)マシン(各10回 x 3セット)

❸下半身:

1)(大腿四頭筋大臀筋)オルタネイト・ダンベル・フロントランジ(両足各10回X1セット)

2)(大腿四頭筋大臀筋)ダンベル・スプリット・ジャンピング・スクワット(両足各10回X1セット)

3)(太もも裏=ハムストリングス)レッグ・カール・マシン(10回 X 3セット)

4)(大腿四頭筋)レッグ・エクステンション・マシン(10回 X 3セット)

5)(大殿筋/大腿四頭筋/ハムストリングス/下腿三頭筋)レッグ・プレス・マシン (10回 X 3セット)

6)(下腿三頭筋)ダンベル・カーフレーズ(限界回数 x 3セット)  

❹肩:

僧帽筋三角筋)シーテッド・ダンベル・プレス(10回 x 3セット)

三角筋)サイド・ダンベル・ラテラルズ(10回 x 3セット)

三角筋)フロント・ダンベル・レイズ(10回 x 3セット)

❺腕(上腕三頭筋):リバースプッシュアップ(基本20回x3セット。最後のセットは限界回数まで)

❻腹筋 : レッグ・レイズ(25回 x 1セット)アブドミナル・マシン(20回 x1セット)

*筋肉の名称は参考としてご覧ください。

*トレーニングメニューの呼称には様々なバリエーションがあります。

 

さて、個々のメニューの説明を行うと膨大になって50回くらいのシリーズになるので(苦笑)、それは行いません。

 

❶~❻という鍛える順番は非常に大切です。通常のセオリーは下半身→上半身→体幹です。大きな筋肉から小さな筋肉というイメージです。そうしないと正しいフォームを保つ筋肉が先に疲れて後のメニューのフォームが崩れたりするからです。

 

さて我ながら一回に随分色々なメニューこなしているもんだと思います。私は一回あたりストレッチも含め2時間をトレーニングに当てています。これはちょっと長いので1時間以下でもいいでしょう。ただし当然メニュー数は減ります。ご自分が集中して楽しくやれるメニューと時間割を考えてみてくださいね。そうしないと続かない。

 

実は上記のメニューのほとんどがいわゆるフリーウエイトメニュー(マシンを使用しないダンベルを使った筋トレ)です。最初の1~2カ月はマシンを中心でやられることをお勧めします。マシンにはインストラクションやインストラクターの方からの説明があるはずですので基本誰でも比較的簡単にかつ安全に正しいフォームを習得できるからです(でも実際はマシンでも間違ったフォームや負荷で行っている方が多いんですけどね)。

 

フリーウエイトメニューの良いところはマシンと違って常に身体に負荷がかかっている、または身体全体でバランスを取ろうとする状態になっているので、より効果的に筋肉を刺激することができます。ただ正しいフォームの習得や適切な負荷を見つけるのに試行錯誤が必要なトレーニング方法なのでその点は労を惜しまずに行いましょう。

 

お気づきのように「力こぶ」を鍛える単独メニューは現在はとり入れていません。それはフリーウエイトで筋トレすると他のメニューで自然と上腕二頭筋にも負荷がかかるからです。このように巧くメニューを組み合わせればメニュー数も減らして筋トレ効果が高められるのもフリーウエイトトレーニングの利点です。ただし上腕三頭筋を鍛える「リバース・プッシュアップ」は二の腕を太くするには極めて優秀なメニューなので、上腕二頭筋が疲れた状態で行い、三頭筋を追い込んでいきます。

 

さて筋トレ効果を飛躍的に高める、とっておきのコツです。

 

それはまるでスローモーションのようにゆっくりとした動作で行う、そして常に筋肉に負荷がかかった状態にしておくということです。

 

例えばレッグ・エクステンションというマシンでの筋トレ。これを行う時ゆっくりと膝から先を伸ばし、そして伸ばしきったところで2秒ほど静止、そしてゆっくりと戻し決して重りを下ろしきらず再び膝を伸ばし始める・・・これを最初から終りまで変わらない、スローなテンポで1セット x 10回行ってみてください。めちゃくちゃ疲れますよ。このやり方で最後はうめき声を上げながらも同じテンポで3セットまでできる負荷(とても軽いはず)が適切な負荷なのです。

 

いつもながら話がサッカーから遠い(苦笑)。

 

なのでこの筋トレ効果が審判にどのように出たかと言うと:

 

1)立ち振る舞いに力強さが出る。

2)疲れない(ような気がする)

3)体が(以前より)たくましく見える(はず)。

 

の3点です今のところ。

 

1)は複数のインストラクターの方から立ち姿や動作は良いと(逆に他の部分に課題満載)おほめ頂きました。

 

例えばオフサイドのシグナル、スローインのシグナルなど主審やっても副審やってもこの腕を手先まで美しく伸ばす動作が多くありますけど、これには多くの筋肉が動員されているわけですね。とくに重要なのが肩、背中、胸の筋肉(腕よりも)のように思います。あえてひとつに絞ると背筋です。今はメニューとして入れてませんけどワンハンド・ダンベル・ローは背筋を集中して鍛えるのにはとても効果的な筋トレです。

 

2)は走っていても疲れないような。ただ、まだまだ走りが足りていない私ではありますので、より長い時間と早いスピードで効果を試す必要がありますけどね。

 

3)が今回の中心トピックで、最近インストラクターの方から、私は背が全然高くないのにかかわらず(170cm前半)、「背丈もあるし」と言っていただいたりしました。思うに胸を張った姿勢の影響でしょうか?

 

やはりここでも背筋の強化によって姿勢もよくなり、より大きく見えるようになっているかもです。あと肩が大きくなるといわゆる逆三角形が強調され「がたい」よく見えます。

 

逆に胸を張って背筋を伸ばすことと腕を太く見せようと上腕を少し張り出し気味にしたことで「歩くと偉そうに見える」との注意も頂きましたので、これは気をつけないと。

 

とここまで、また最長不倒距離の記録をつくったかのような長文になりました。

最後にお勧め動画のリンクを貼っておきます。

肩 → Shoulders Workouts - Weight Training Exercises For Big Delts

胸 → Upper CHEST Workout with Dumbbells

 

筋トレを実戦で活かすべくこれからも精進します。

 

では、I'll be back.