ターミネーター3級審判員の反省部屋

パブリックプレッシャーを感じながら今日も走る。サッカー3級審判員の"I'll be back!"な毎日

主審と副審の「未知との遭遇」

さて、では先週末の試合のお話パート2。

 

久々にU18での公式戦で前後半45分のフルスペックでの副審を担当。トップ強豪チーム同士の試合と言えるので、以前故障していた膝や持病の腰痛がぶりかえさないか(情けない!)ちょっと不安があったものの、最後まで走りきり、主審の方やA1の方からも(お二人とも2級の方々)「ジャッジングなど違和感なかったですよ」とのお言葉を頂きました。

 

ただ主審の方からは「あまりアイコンタクトなかったですねぇ」と自分も薄々気付いていたことを鋭く御指摘頂いた次第。

 

そうです。前回の得点だったか、どうかのシーンなんかでも特に重要になるこのアイコンタクト。審判員にとってのキーワードですね。自分にとっては主審を務める時に難しく感じる試合中の位置取りや動きと同じく、この「アイコンタクト」は大きな課題であります。

 

ここでちょっとおさらい。

 

競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン

 

第6条 副審

7. 得点か得点でないかの状況
得点があり、その決定に疑問がないときであっても、主審と副審は目で確認し合わなけ
ればならない。その後、副審は、旗を上げずに25 〜30mタッチラインに沿いハーフウ
ェーラインに向かってすばやく走らなければならない。

 

得点があったが、ボールが依然インプレーのように見えるとき、副審は先ず旗を上げて
主審の注意をひかなければならない。その後、通常の得点の手続きとして、25 〜30m
タッチラインに沿いハーフウェーラインに向かってすばやく走る。

 

ボールの全体がゴールラインを越えず、得点となっていないので、それまでどおりプレ
ーが続く場合は、主審は副審と目で確認し合わなければならない。また、必要であれば
手で目立たないシグナルを送る。

 

(下線筆者)

 

上記の得点かどうかを判断する状況での主審と副審の連携は審判員のチームワークの中でも一番大切なこととなります。なんせ、試合結果全体を左右することに直結する判断ですので。なので、試合前に十分に審判員チームでどのように確認しあうか打ち合わせしておく必要があるわけです。

 

ちなみに上記の二つ目のケース「得点があったが、ボールが依然インプレーのように見えるとき」でも主審と副審のアイコンタクトは必須です。

 

目は口ほどにものを言うとはよく言ったもので、アイコンタクトすることでお互い同じ判断をしているのか、どちらかが違和感をもって異なる判断をしたのか瞬時にわかります。

 

またアイコンタトが一番頻繁に行われるのはボールの全体がタッチラインゴールラインをを越えた時に主審と副審がお互いにシグナルを出す時です。このアイコンタクトすることでさし違いを防げる可能性も高くなります。(レフェリーサイドでのジャッジでは主審は副審に向かってアイコンタクトしないこともあります。このような場合でも副審は常に主審を見ましょう)

 

で、アイコンタクトを身体に覚え込ませるために、やって欲しいことが(てな偉そうなこと言える私ではありませんけど)「得点があり、その決定に疑問がないときであっても」アイコンタクトをするということです。まずはここから始めましょう。

 

あと今のはどうだったのか?と主審が思っている状況では主審は副審を見て確認することもあるでしょう。例えば先月、これまた2級の主審の方と組んだ試合で副審を担当した時のこと。もどりオフサイドに見えるようなプレーがあり私もフラッグアップすべきか一瞬迷い、フラッグアップしませんでした。試合後、主審の方が、やはりそのプレーに気付き私のほうを見たとのこと。ここでシークレットサインを出すべきかどうかはともかくも、主審の方の「違和感」をアイコンタクトを通じて感じるとることができれば、その後もより信頼関係を構築して見極めを続けることが出来たかもしれません。

 

もちろんすべてをアイコンタクトだけで意思疎通することは不可能です。私は主審のときは試合前の打ち合わせで「わからないことがあれば聞きにいきますからね」と副審の方々にお伝えしています。

 

ということで、アイコンタクトの必要なケースは:

 

① 得点かどうか

② スローインコーナーキックゴールキックかどうか

③ オフサイドの反則かどうか

④ (主審の視野外での)ファウルかどうか

⑤ ファウルがペナルティエリアの外か中か

⑥ ゴールキックコーナーキックでボールが正しい位置におかれているかどうか

⑦ ゴールキーパーパントキックしたときハンドの反則を犯してないかどうか

 

等々の見極め時になります。

 

我々が審判員を務める場合は、自チームでの帯同時が多く、いわば即興で審判員チームを組むことがほとんどです。初めて組むってことはお互いの審判スタイルやレベルは試合が始まってみないとわからないってことにもなります。このとき助けになるのがやはりアイコンタクトなのです。

 

まあ、サッカー審判員に限らずアイコンタクトの技術ってとても大切ですよね。そして主審と副審だけでなく選手とのアイコンタクトも大切な場合もあります。これについてはまたあらためて。

 

あっ、あと今回の週末の試合でのちょとした自慢は90分+αを無事に、そして多少の余力を残して走りきれたこと(レベルが低い・・・はは)。でも正直、最後のアディショナルタイムでは硬い人工芝グラウンドが足にきたのか、ふくらはぎがつりそうになって必死で走りながらストレッチして乗り切りました(汗)。

 

これはここ1年半続けている筋トレの成果ではと勝手に思っている次第。この筋トレの効用についてはまたあらためて書きますね。

 

 

では、I'll be back.