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ターミネーター3級審判員の反省部屋

パブリックプレッシャーを感じながら今日も走る。サッカー3級審判員の"I'll be back!"な毎日

アシスタントレフェリーは電気羊の夢を見るか?

例えば、あなたが副審をやっていて主審のファウルの見極めやゲームマネジメントに違和感を覚えたらどうしますか?

 

「今の完全にファウルでしょ~主審~(心の声)」

「えー今のファウルとっちゃうの~。正当なフットボールコンタクトでしょ(心の声)」

「手で押さえてるって、押さえてるよー!主審の目の前だからフラッグアップできないしー(心の声)」

「えーゴールからそんなに離れているのに、壁までの距離一歩一歩、歩測するか~クイックしたがってまっせー(心の声)」

 

逆に主審やっているときに明らかに主審の視界内のプレーで正当なフットボールコンタクトと見極めたのに副審にフラッグアップされて、笛を吹かざる得なかったとかの経験はないでしょうか?

 

3級以上の審判団であれば「試合開始後早めに主審のファウル基準を把握して、明らかに主審の視界外でのファウルであれば主審の基準に照らし合わせファウルサポートし、主審の視界内であれば副審の目の前であっても主審の見極めを待つ、もしくはファウルであっても主審がアドバンテージを適用しようとしていないかを見極めるために待つ」などの共通認識があります。(もちろん4級の方でもこのようなことをきっちりと認識されている方もいらっしゃいます)。

 

そして何よりも3級以上の場合は試合前の打ち合わせで(主審の方のパーソナリティにもよりますけど)主審と副審がどう連携するかをきっちり確認しています。

 

とはいうものの、やはり副審をやっていて主審のジャッジングやマネジメントに違和感を覚える時はありますよね。その時はまず何よりも試合中は全力で「アシスト」することに注力しましょう。そしてハーフタイムのインターバル時に、主審をリスペクトしながら違和感を競技規則やガイドラインを根拠に伝えます。また試合終了後のレビューとしてお伝えします。

 

その時あくまで主審がチームの中心であり唯一の決定者であることを忘れてはなりませんよね。主審と副審の関係性についてはこちらをどうぞ → (「サッカー主審と副審の「関係性」とは?(関係ではあ~りません)」)

 

いずれにしても副審はその試合で主審にはなれないのです。仮に1級の方が副審で4級の方が主審でも副審は主審のアシスタントなのです。不測の事態でその試合の途中で主審にかわって副審が主審を務めることがあっても、そこまでの主審の判定基準を引き継ぐことで判定の一貫性を保つ必要があります。だからやはり同じ試合で完全に「副審のあなた」が主審になることは、レプリカントが人間になれないのと同じように(?)不可能なのです。

 

競技規則

第6 条 副審

 

援助
さらに副審は、競技規則に従って試合をコントロールする主審を援助する。特に9.15ⅿ
(10ヤード)の距離をコントロールする援助を行うために、フィールドに入ることができる。


不法な干渉、または不当な行為を行ったとき、主審はその副審を解任し、関係機関に報告する。

(下線筆者)

 

LAW 6 – THE ASSISTANT REFEREES

 

Assistance
The assistant referees also assist the referee in controlling the match in
accordance with the Laws of the Game. In particular, they may enter the fi eld
of play to help control the 9.15 m (10 yds) distance.


In the event of undue interference or improper conduct, the referee will
relieve an assistant referee of his duties and make a report to the appropriate
authorities.

(下線筆者)

 

主審は副審を解任できますけど副審はできませんからね。で、上記の競技規則にある「不法な」は英語では「undue」という言葉になってますので、どちらかというと「過度の」と訳したほうがわかりやすいように思います。また「不当な」も「不作法な」と訳すとそのニュアンスがより明確になるように思えます。

 

つまり「でしゃばるな、主審を立てろ」ってことですね。

 

誤解がないようにお断りしておきますけど、だから主審は副審を見下していいってことではないですし、副審の違和感に対してオープンマインドの姿勢で耳を傾けないってのは最低なので、そこは十分意識して主審を務めましょう(そうしないとポジションパワーでごり押しする「パワハラ」になってしまいますよ)。

 

ということで、主審と副審の役割をしっかりと分担しながらも結局は同じ審判仲間、審判チームとしてどれだけ協力しあえるかが主審にとっても副審にとっても重要ってお話でした。

 

では、I'll be back.