ターミネーター3級審判員の反省部屋

パブリックプレッシャーを感じながら今日も走る。サッカー3級審判員の"I'll be back!"な毎日

いわゆる「センターサークル審判」にモノ申す

昨日土曜は、帯同審判員として6年生の練習試合で主審X2回を務めました。

 

またまた、多くの課題を持つ結果となってしまいやはり実践の積み重ねでしか審判技術は向上しないことを思い知った次第です。「考えるな感じろ!」という次第です。

 

さてそんな中、他のチームのコーチの方々が主審を務めている試合で、いわゆる「センターサークル審判員」の方を発見(といっても結構出現頻度は高いように思います)。

 

この方、あまり動かれていないのに実にいいタイミングで笛を吹かれていて、手のファルなんかもよくとれているなあ~と感心していてふと思い出したのが、先日同じ地区の3級審判員の先輩が発した言葉。「センターサークル審判員の人でも、ちゃんとファウルとれている人いるよね~。あれってどうやってんだろうねぇ」というお言葉。

 

確かにいます。ウチのチームの監督もそうで、ほぼセンターサークールに位置したまま太鼓腹(失礼!)を抱えた貫禄ある立ち姿で実にうまく裁きます。

 

で、その方の2試合目をタッチラインを移動しながら観ていました。実は昨日の練習試合では子供達が副審を務めたので私も子供達といっしょに走りながらラインキープの仕方、旗の持ち方などなどコーチングしていたわけです。そうやって見ていると「あれ?」。

 

そうなんです、ペナルティエリアに侵入したFWの選手が左手で思いっきり守備側の選手の斜め後方から右肩を掴んで押さえながらドリブルでゴールに向かおうとしています。でも笛は鳴らず。で、またしばらくするとその選手がユニフォームを引っ張りながら競り合ってます。でも笛はまたしてもならず。角度的には副審からは「まる見え」ですけど、そのセンターサークル審判員の方の立ち位置ではいずれも死角です(と言ってもちょっと動けば見えるんだけどなぁ~)。

 

「ファウルみつけたら旗あげていいの?」と副審の子に訊かれ、「主審が見えていなかったりしたらね」と返事しながらファウルサポートという「高度な技」は伝授せずに始終オフサイドラインをキープすることに専念してもらいました。

 

さて主審からは死角と書いたものの、それはその主審の方がプレーから離れ過ぎて見ていた結果であって基本に沿った動きをしていれば見極められたはずです。

 

基本に沿った動きについては過去何回か書いているので今回は詳しくは書きませんけど要は:

 

1)適切な距離

2)適切な角度

3)副審と協働

 

で争点を監視出来る動きということです(主審の動きについてはこちら → 「サッカー主審の動き - 言うは易し行うは・・・前半 」「主審のポジショニング - 次の争点にあなたはいる!(前編) 

 

今回は3)は期待できないにしても1)と2)があればかなりのファウル等の見落としはなくなるはずです。少なくともその方は事象の見極めは出来ていたように思いますので「目撃」さえしていれば上記のプレーに対しても笛を吹けていたはずです。

 

そうなんですねえ。やっぱり「センターサークル審判員」では見極めることはできないんですね。まあ、無駄に動いて見落とすこともあるわけですけど、それを我々のレベルで言ってしまうことは走れない言い訳に過ぎません(というのが3級審判員の先輩との結論でもありました)。

 

さて、このようにコーチの方々が主審を務める場合に「センターサークル審判員」の方ばかりでないことも申し上げておく必要がある一方で、この問題はかなり広範囲かつ様々なレベルで見られることでもあります。

 

実はこの夏に観たあるJリーグのクラブチーム同士の練習試合でのこと(多分U-15かと思います)。両方のチームとも日本代表や海外で活躍したスーパーースターを輩出しているチームです。その試合で目撃したコーチの方と思われる方の主審ぶり。かって見たことのないほど酷い「センターサークル審判」ぶりでした。「子供たちのサッカーレベルは高いのだから審判員がすることなんてほとんど何もない」といわんばかりの審判ぶり。案の定、副審(この時も選手が務めていました)からみて遠いタッチライン判定では選手同士が「マイボール!」と手を挙げていますけど、主審はあえて?何もジャッジせずシグナルもせず(というか、あまりに遠くにポジションしているので出来るわけがない)。

 

その「優等生的な」試合運びとあいまって(こちらを批判することは「門外漢」としてここではやめときます)このような審判員のもと試合をしているのを目の当たりにしたことで少なからず日本サッカーの将来に不安を覚えるのは私一人ではないはず。それとも、これは私がJリーグなんかのクラブチームの育成方法に無知なせいでしょうか・・・?

 

そう、育成方法に関しては私は専門ではないのでコーチの方々の考えあってでしょう。それもJリーグのクラブチームのコーチの方々なんですから。でも審判員だけについてはひとこと言わせてください。

 

 

「俺にやらせろ!!」

 

では、I'll be back.