サッカー主審の重要任務 - タイムキーパー
「キックオフの手順と注意すべきポイント―②」の回で出した質問の答えです。
質問:(主審は)15時にキックオフすべきなら何時何秒に笛ふきますか?
答 : 15時0秒~15時59秒
15時ちょうどに笛を必ず吹くべきなら、もう時報のようにカウントダウンする必要ありますね。(選手の侵入違反の監視どころではない!)15時ちょうどにインプレーにすべきなら14時58秒に笛吹くべき?(それでも阿吽の呼吸で15時ジャストにボールを前方に移動してくれるとは限らない!当たり前ですな。)
ということで15時試合開始なら15時0秒から15時59秒の間に笛吹けばOKです。
これ逆に言うとフィールドに早く入りすぎて挨拶もコイントスもすべて終わっても、未だ14時59分なら後1分待つべきということです。こうならないように逆算によるタイムキーピングが必要です。でも小学生の試合なんかではそこまで厳密でないし、そもそも進行が遅れていたら予定の開始時間もあってなきが如し、です。要は試合開始時間を遅らせない(その前の手続きでモタモタしない)という意識を常に持つということです。(それでも早く手続きを終了させて、時間が余った場合の「潰し方」はまたあらためて書きます)
以上のような時間管理法はどちらかというとアディショナルタイム(和名ロスタイム)の計時を確実に行うためにより重要になってきます。
よくTVでJリーグや国際試合をみていてアディショナルタイムの表示が+3分となっていて時計が48分過ぎているのに終了の笛にならないことありますよね。勝っているチームのサポーターなら「長すぎるよ~どうなってんの?早く笛吹いてよ主審~」負けているチームのサポーターなら「主審、結構アバウトだな。よしよし、まだ吹かないでよ。お願い!」と思ったりしたことあるでしょう。この場合考えられるのは:
①主審が追加した空費された時間(アディショナルタイム)が3分数十秒である。最長は3分59秒。
②アディショナルタイム中にさらに空費された時間が発生し追加された。この場合、もともとのアディショナルタイムと合計されて4分以上のアディショナルタイムになる場合もありえる。
:の二つのケースです(もしくはその組み合わせ)
そうです、お気づきのように①の場合主審は第4の審判にアディショナルタイムを何分とるか指で合図するわけです。この時、「表示する時間(アディショナルタイム)」は分単位で秒は切り捨てられるんですね。例えば指3本なら3分0秒~3分59秒の間のいずれかということです。主審のみ知るということです。
②の場合は、さらに追加された時間を改めて(第4の審判が)表示することはないのでよけいに「長いな~(or ラッキ~)??」となってしまうわけです。
この時間管理法は覚えておいてくださいね。またこれを理解していると観戦中の試合での実際のアディショナルタイムと表示時間のギャップに悩まなくよくなりますよ。
ちなみに1分未満のアディショナルタイムの場合0分とは表示されません。で表示なし=アディショナルタイムなしとは限りません。なぜなら0秒~59秒の間という意味ですからね。
さて、ここであらためて言うまでもない重要な規則があります。それは「空費された時間をどれだけ追加するのは主審の裁量である」という規則です。
これ、要は試合終了の笛をいつ吹くかは主審が決めていいということです。W杯アジア最終予選のオーストラリア戦でも本田圭祐選手がフリーキック蹴る前に主審が笛吹きましたよね。規則上はOKです。まあ、いろいろ見解はあるとは思いますが。
というわけで、バスケのように最後の1秒まで時計で管理(表示)されていないサッカーにおいて、まさに最後の瞬間まで命運を握るといえる主審の重要任務がタイムキーパーなんです。(そのためにも時計の状態チェックと2個身につける習慣を3級目指される方は特に実行しましょう)
ではI'll be back.