プレーオンの神様
ちょっと日付が戻って、9月14日のJリーグ川崎フロンターレVSサンフレッチェ広島の試合で主審冥利につきることがありましたね。
前半ロスタイム、川崎の中村憲剛選手がハーフウエーライン手前から自陣よりに戻ってくる形で森谷選手からのパスを受けようと(みせかけ?)したら、背後から広島の水本選手のスライディングタックルを受けました。
明らかに水本選手のプレーは危険で警告対象。でもボールはスル―された形でハーフウエーラインに向かってダッシュしていた川崎のレトナ選手へ繋がり、そのままドリブルへ。
ここで山本雄大主審は「プレーオン!」。
ドリブルで速攻体制になった川崎はレトナ選手から大久保選手へパスして再び大久保選手からレトナ選手へボールがわたり左足でのシュートが決まりました。見事な速攻での2点目でした。
それにしても山本主審の見事なプレーオン。
競技規則 第5条 主審 アドバンテージ
「主審は、アドバンテージを適用するのかプレーを停止するのか判断するうえで、次の状況を考慮する。
●反則の重大さ。違反が退場に値する場合、違反直後に得点の機会がない限り、主審は
プレーを停止し、競技者を退場させなければならない。
●反則が犯された場所。相手競技者のゴールに近ければ近いほど、アドバンテージはよ
り効果的になる。
●素早く、また大きなチャンスとなる攻撃ができる機会にあるか。
●試合の状況(雰囲気)。」
(下線筆者)
まさに川崎にとっては「素早く、大きなチャンスとなる攻撃の機会」でした。
もし中村選手がタックルを受けた時点で笛を吹いていたら(しかも吹きたくなるような危険なファールでした)そのまま得点にはならなかったでしょう。
プレーオンかけて、そのまま得点に繋がるなんて(しかも自陣よりの位置のファールで)かっこよすぎる~(ミーハーな感じで失礼)
得点後、中村選手にスライディングタックルした広島の水本選手にイエローカード。記録によると反スポーツ的行為。これは「直接フリーキックとなる7項目の反則を無謀に行う」にあたると思います。
同じく競技規則 第5条 主審 アドバンテージより。
「警告に値する反則の場合、次のプレーの停止時に警告しなければならない。しかしながら、明白なアドバンテージでない限り、主審はプレーを停止し、ただちに競技者を警告することとする。次の停止時に警告がなされなければ、その後に警告することはできない。」(下線筆者)
山本主審さすがですね。
この試合の映像はプレーオンのお手本になると思います。
でも実際のプレーオンはこのような「かっこいい」ものからもっと「地味」なケースもあります。それはまたあらためて。
では、I'll be back.