風に吹かれて副審ジョニー。
台風が多くなる季節ですね。
日本列島にそれほど近づいてなくても、海沿いなんかでは風が強まったりします。海に近いグランドだと風に煽られ…と別に台風でなくとも、こらからの季節、風の影響を受けることが多くなるのではないでしょうか。
で、風のせいで珍プレイが起こるなんてこともありえます。例えばキーパーがゴールキックしたボールが高く舞い上がり、いったんペナルティエリアの外に完全に出てどの競技者も触れることなくそのまま風に押し戻されて、自分のゴールに入ったら・・・得点認めますか?パントキックだったら、どうでしょう?
上記の例の答はご自分で競技規則を確認してみてください。
さて上記のような珍プレイは気象条件とプレーの結果が絶妙に一致しないとなかなかお目にかかれないと思います。それよりかは、風の影響を受けて発生する確率が高い事象を今日はご紹介。
といってもそんな珍しいことではなく、スローインされたボールの軌道が強い風によって変わるという現象です。で、この時注意してないと審判としてミスジャッジしてしまうこともあり得るということです。
具体的に私がやらかした失敗を。
それは実技割当で高校生の試合の副審(A1)を担当していたときのこと。季節はもう晩秋なので木枯らしにも似た風が強く吹いていました。
私の目の前でボールがタッチラインを完全に超えてスローインでの再開。選手が投げたボールは空中で風をうけてタッチライン側にカ―ブして、そのままフィールドの外に着地。
主審とアイコンタクトした私は即、左手の人差し指を立てて「もう一回」のサイン。スローインやり直しにしました。その時、ベンチから監督(コーチ)さんの「へぇ?」の違和感の声が聞こえたような、空耳のような…。
そう、それはすぐに自分の違和感にもなったのでした。
実はここやり直しではなく相手チームのスローインとしてフラッグアップすべきだったのです。
競技規則
第9条 ボールインプレーおよびボールアウトオブプレー
ボールアウトオブプレー
ボールは、次のときにアウトオブプレーとなる。
●グラウンド上または空中にかかわらず、ボールがゴールラインまたはタッチラインを
完全に越えた。
●主審がプレーを停止した。
(下線筆者)
第15条 スローイン
ボールは、フィールドに入ったときにインプレーとなる。
そうなんです。ボールは空中でフィールドに入りインプレーになっていたんです。そのインプレーになったボールが風に押されて、再びフィールドの外へ。タッチラインを再び完全に越えたのです。
ですから相手チームのスローインで再開です。反省!
このようなミスを防ぐためにもタッチラインと平行になる、いわゆる「縦」へのスローインの場合、タッチラインを踏まないようにまたいで、タッチラインを自分のオヘソつまり正面に持ってきて、ボールを監視することも必要になります。
こうすれば、より正確にスローインされたボールがインプレーになったのか、アウトオブプレーのままなのかが判断できるでしょう。
体調管理には風邪、ボール監視は風に注意しましょうのエピソードでした。
では、I'll be back.