ターミネーター3級審判員の反省部屋

パブリックプレッシャーを感じながら今日も走る。サッカー3級審判員の"I'll be back!"な毎日

チームで防ぐ競技規則の適用ミス

結構、記事ネタをため込んでいるのですけど(という筆が進まぬ言い訳)今日は「時事ネタ」を。

 

競技規則第10条「試合結果の決定」と第14条の「ペナルティーキック」は合わせ技で読んで記憶しておく必要があります。で、2015/2016年版までの「競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン」に書かれていたキックの結果の要約表は不完全なもので要約になっていませんでした。これが2016年/2017年版の「ペナルティーキックの結果」の要約表は代表的な事象がほぼ網羅され分かりやすくなっております。さてこれでひと安心・・・とならないのは、2017年/2018年版においてさらに改正されているからでもありますけど、それよりもなによりも筆者が思うにペナルティーキックやペナルティーマークからのキックの「出現頻度」に競技規則の適用ミスを犯してしまう遠因であるのでは、というわけです。

 

つまりある程度の審判経験があればペナルティーキックやペナルティーマークからのキックを担当する機会は誰にでもあると思います。とはいえ、毎試合経験出来ることでもありません。毎週審判員されている方でも「久しぶりのペナルティーだなあ」なんてこともあるでしょう。特にキック前の要件やキック進行中の要件そしてキック結果に応じての決定と注意すべき点が多い「ペナルティーマークからのキック」において、競技規則に書かれている全ての事象について実際に経験するということは中々ないことです。ましてや繰り返し「競技者が一度助走を完了した後、ボールを蹴るためにフェイントする」という事象に出くわすことなんてありません。

 

このように出現頻度が少ないと「繰り返し学習」の効果は期待しづらく、ということはある意味4級審判員でも1級審判員でも経験豊かとは言えずその都度初心に立ち戻って細心の注意を払って競技規則の適用ミスを防ぐ必要があります。

 

ここからが筆者が考える適用ミスの防止策です。それは経験があまり出来ない事象だからこそ審判員がお互いに万全の準備(=事前確認)を行い、進行中も助け合うってことです。特に主審を担当している場合、競技規則を誰よりも完全に把握していることを前提としますのでなかなか自分から競技規則の記憶が曖昧な部分を副審に確認するとか、自分が適用ミスしそうになったらサインをだすなどして知らせてくれとは副審に頼み辛いものです。

 

もちろん競技規則の記憶が曖昧とか適用ミスしてしまうとかは審判員として許されることではありません。その上で少しでも進行方法や規則適用に不安を覚えるなら素直に審判団で確認し合うこと、そして3人(または4人)がチームとなって慎重に主審の進め方や判定を観察し必要に応じて助言し合うということです。

 

しかし試合結果が一度確定した後にペナルティーマークからのキックのやり直しを行う(=再試合)っていうのは前代未聞だなあ・・・。

 

では、I'll be back.