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ターミネーター3級審判員の反省部屋

パブリックプレッシャーを感じながら今日も走る。サッカー3級審判員の"I'll be back!"な毎日

サッカー主審の「職場放棄」と失われた時を求めて

さて前回の「予告」に書いた週末の試合の主審を担当したU-12の8人制大会でのこと。

 

主審を務めたあと我がチームの応援をしていたところ、その「珍事」は起こりました。

 

相手チームに決定的な機会を何度も作られながらもリードを保っていた我がチーム。ここまで運良く?シュートが外れしまい得点されてなかったのですけど、相手選手が何度目かに放ったシュートが今度こそゴールに突き刺さりました。そしてゴールのフレームに当たってはね返ったボールはフィールド内に戻ってきたのを見てやられた!と思った次の瞬間、プレーはそのまま続いています。主審の方も笛を吹かず、副審の方もフラッグアップする様子も見られません。

 

「あれれ?」と思っていたら隣で一緒に見ていたチームの大御所Sさんも「今のは入りましたよね」と一言。

 

で、その時、本部席前で「主審!主審!」と呼ぶ声がしているので「すわ、相手ベンチが異議申し立てか!?」と思いきやどうやら第四審判員の方が主審を呼ばれているようなのです。うーん、インプレー中なんですけど(苦笑)。おまけにその横でA1の方がフラッグアップしてバタバタと左右に振られてます。うーん、インプレー中なんですけど(再苦笑)。

 

そうこうするうちにさらに驚くべき光景が現れました。なんと主審の方がプレーから目を放してそのまま(笛でプレーを止めることもせずに)第四審判の方に向かってゆっくり走り寄り、そして第四審判の方から話を聞いています。その間、子供達は完全に「自習」状態(私は目が点状態)。うーん、コンナコトガ、公式戦デアルトハ、ユメニモオモワナカッタ。

 

さて、そもそも「主審も副審も得点になったのに気付かなかった場合」どのようにすべきでしょう(そもそも、そのような場合があってはならないわけですけど)か?

*事前にお断りすると、我がチームのベンチ役員および関係者全員が(しかも自チームに不利な判定となるのに)完全にボールはゴールに入っていたと証言していますけど、決定は主審によって行われるのでその決定は最終判断として尊重されるべきです。ので、あくまでもボールはゴールに入って得点になっていたと「仮定」して話を進めますね。

 

サッカー競技規則

第5条 主審

 

主審の決定


プレーに関する事実についての主審の決定は、得点となったかどうか、また試合結果を
含め最終である。

 

プレーを再開する前、または試合を終結する前であれば、主審は、その直前の決定が正しくないことに気づいたとき、または主審の裁量によって副審または第4 の審判員の助言を採用したときのみ、決定を変えることができる。

 

さて、第四審判員の方と話をされた主審の方がプレーをしている子供達の方へ向かうとプレーはいつの間にか?停止していて胸ポケットからブッキングカードを出されたりしたので「うーん、得点にしちゃうのか?」と思っていたらドロップボールでプレー再開。笛は吹かれてないはずなので、うーん(苦笑)なんですけどプレーは停止しているので再開方法としては、これしかないですね。

 

では、あなたが第4の審判員を務めていて「得点だったのに依然インプレーのようになっていて、誰もその得点に気付いない」ならどうしますか?

 

① 主審と副審が気付いてないのだから何もしない

② インプレー中に主審を呼んで伝える

③ 次のアウトオブプレーのときまで待って主審に(またはA1に)伝える。

 

競技規則に沿えば③も間違った対応ではないといえますけど、こと得点かどうかということになると(釈然としない心持でも)①の対応をとるしかないですね。

 

このような場合、運悪く?第4の審判員務めていたら、あなたはベンチからの猛抗議の対応に追われ最終的に主審のベンチコントロールを仰ぐしかないでしょう。(今回の場合冷静だった相手チームの監督コーチの方々御立派です!)

 

ということは、お気づきのとおり当たり前ですけど「主審も副審も得点になったのに気付かなかった場合」なんてことはやはりあってはならないことです。それは「実際、得点だったのに主審も副審も認めなかった場合」とは全く異なる状況です。

 

つまり「気付かなかった」とは、サッカーにおいてもっとも重要な決定である「得点かどうか」の見極めを主審も副審もしなかったのに等しいわけなので「あり得ない」のです。今回の場合、第4の審判員の助言を採用して主審の方が決定変えていたら、さらに大変なことになっていたでしょう。主審も副審も得点になったことに気付いていなかったことを自ら認めてしまうということになるわけなので。ゴールライン後方にいる追加副審とは違い主審と副審と比べて明らかに得点かどうかの判断をする上で不利な位置に第4の審判員はいるのですから。

 

*ただ、繰り返しになりますけど録画画像が残っているわけではないのでほんとうに得点だったかどうかは今となっては「失われた時」を記憶を頼りに辿るのみです。この点「録画があったらな~」と思う反面「録画残ってなくてよかった~」なんてつい思ってしまう情けない状況は我々未熟な審判員にはあるわけなのです。

 

さて、さて今回の場合まず、インプレー中に主審がプレーを笛を吹いて止めることなくプレーから目を離すこと(もちろんアウトオブプレー中でも選手やボールから目を離しちゃだめですよ~)は主審の「職場放棄」と言われてもしょうがないことになります。主審がプレーから離れざる得ないとは不測の事態が(主審が負傷したなど)起こった場合だけに想定されます。

 

 

競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン

第5条 主審


職権と任務
(中略)
主審が何らかの理由で一時的に任務の遂行が不能になった場合、プレーは次にボールが
アウトオブプレーになるまで副審の監視下で続けることができる。
(以下略)

 

とまあ、これが「珍事」の顛末ですけど、このケース典型的な主審と副審の連携が求められる状況であり、特に副審に求められるチームワークなわけでありますよね。

 

競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン

第6条 副審

7. 得点か得点でないかの状況
(中略)

得点があったが、ボールが依然インプレーのように見えるとき、副審は先ず旗を上げて
主審の注意をひかなければならない。その後、通常の得点の手続きとして、25 〜30m
タッチラインに沿いハーフウェーラインに向かってすばやく走る。

(以下略)

 

私は主審を務めるときには(通常の帯同審判員の方々とは)2点にだけ絞ってチームを組む副審の方と打ち合わせを行います。その2点とは:

 

オフサイド

②得点

 

についてです。

 

その時に、「得点があったが、ボールが依然インプレーのように見えるとき」のお互いの確認方法をお願いすると「何のこと?」とか「はいはい、そんなことあるの?」という表情をされる方がいらしゃいます。これ、私の説明が下手くそってことが原因なんですけど、そのような状況に直面される機会が無い(そうそうないですよね)ってことでもありますよね。

 

そのような意味で今回は、なかなか経験できない貴重なケースで、主審と副審の方のスキルを伸ばし引出を増やす絶好の機会だったと思います。得点だったら上記の連動を実践です!

 

では「主審と副審以外は皆得点だと思ったけど実際は得点にはなっていない」場合ならどうでしょう?その場合も主審と副審で連動です。今回の場合、その連動があったなら周りの見方も百八十度異なっていたように思われます。

 

ということで、その連動の肝を次回。私が副審務めた試合での反省です!

 

では、I'll be back.