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ターミネーター3級審判員の反省部屋

パブリックプレッシャーを感じながら今日も走る。サッカー3級審判員の"I'll be back!"な毎日

ペナルティエリアからの守備側競技者によるフリーキック

If, when a free kick is taken by the defending team from inside its own penalty
area, one or more opponents remain inside the penalty area because the
defender decides to take the kick quickly and the opponents did not have time
to leave the penalty area, the referee must allow play to continue.

 

さていきなり英文の競技規則から始まりました。日本訳は以下に。

 

競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン

第13条 フリーキック

守備側チームがそのチームのペナルティーエリア内でフリーキックを行うとき、守備側競技者が素早くキックを行おうとしたが、ペナルティーエリアから出る時間的余裕がなく1 名以上の相手競技者がそのペナルティーエリアに残っていた場合、主審はプレーを続けさせなければならない。

 

うーん、分かり辛い和訳ですね。現状、日本語の競技規則はどのようなプロセスで承認され確定されているのか知りませんけど(どなたか情報持っていたら教えてください)改良の余地ありですね。

 

さて、これは何に対するガイドラインかと言えば、「ペナルティエリアからの守備側競技者によるフリーキック」の進め方についてですよね。

 

第13 条 フリーキック


フリーキックの位置


ペナルティーエリア内のフリーキック
守備側チームの直接フリーキックまたは間接フリーキック
●すべての相手競技者は、9.15ⅿ(10ヤード)以上ボールから離れなければならない。
●すべての相手競技者は、ボールがインプレーとなるまでペナルティーエリアの外にい
なければならない。
●ボールは、ペナルティーエリア外に直接けり出されたときインプレーとなる。
●ゴールエリア内で与えられたフリーキックは、そのエリア内の任意の地点から行うこ
とができる。

(下線筆者)

 

前回、書いた小学生低学年(1~2年生)でよくみられる事象ペナルティエリア内で守備側競技者がキックしたボールがペナルティエリアの外に直接けり出される前にボールに触れてしまうということです(攻撃側および守備側競技者どちらでもあり得ます)。ゴールキックの時にも起こりやすいです。

 

第16 条 ゴールキック

進め方
●ボールは、ゴールエリア内の任意の地点から守備側チームの競技者によってけられる。
相手競技者は、ボールがインプレーになるまで、ペナルティーエリアの外にいる。
●他の競技者がボールに触れるまで、キッカーはボールを再びプレーしてはならない。
ボールは、ペナルティーエリア外に直接けり出されたときにインプレーとなる。

 (下線筆者)

 

これは何も小学生に限ったことではなく、先日の日本VSギリシャ戦でも川島選手のゴールキックのボールが直接ペナルティエリア外に蹴りだされてなくてやり直しを主審が命じるシーンがあったような。

 

点を採りに行く必要がある時間帯であれば時間の無駄なので気をつけたいプレーです。逆に得点を上回っているチームが終盤これやったら(GKが味方DFにパスしたけど直接PAの外に出てない)わざとやり直しを狙っての立派な遅延行為で警告、なんてことにもなり得ます。

 

さて先日練習試合を行った相手チームのコーチの方が主審だった時に気付いた「間違っていた」ことを1点。

 

競技規則にも書いているように「相手競技者は、ボールがインプレーになるまで、ペナルティーエリアの外にいる。」なので味方競技者はペナルティエリアの外に出る必要はないです。(もちろん出るも留まるも自由です)

 

そのコーチの方はゴールキックの時にGK以外全員がペナルティエリアの外に出るように「誘導」していました。(それはそれで微笑ましい光景ですけど)

 

これ、私にも責任があるかもです。というのは直前のゲームで相手競技者がペナルティエリアの中に残っていたので「外にでようね~」と誘導した時に、つられて守備側競技者も出ていく場面があったからです。この光景を見たコーチの方は勘違いされたかもですね。もちろんこの場合には「味方はいてもOKだよ」って教えてあげる必要があります。

 

競技規則が意図していることを理解すればこのような「間違い」は間違いであることに気付くはずです。

 

相手競技者はペナルティエリアの外にいて直接ペナルティエリアの外に蹴りだされてインプレーになるという規則がなかったとしたら守備側チームはゴールキックペナルティエリア内のフリーキックのたびにゴールを脅かされる危機に瀕しますよね。

 

逆に言えば守備側競技者はペナルティエリア内でゴール前を固めるなどして蹴りだされたボールを先に奪ってゴールに向かおうとする相手選手の攻撃に備える「権利」があります。

 

では、守備側チームがペナルティエリア内で獲得したフリーキック時に相手競技者がペナルティエリア内に残っている状態でクイックリスタートを行ったらどうすべきか?というと冒頭のガイドラインに従うべしというわけです。

 

なお、ペナルティエリア内からの守備側のフリーキックには直接と間接の両方があります。つまりよくあるのはオフサイドの反則がペナルティエリア内で起こり守備側競技者が間接フリーキックを獲得するというケースです。

 

この場合もちろん直接ペナルティエリアの外にけり出されないとインプレーにはなりません。オフサイドであれなんであれフリーキックが守備側チームに与えられた理由と関係なくペナルティエリアという空間の意味は一定です。ですからその空間で起こったことで他のエリアとは異なるインプレーの成立要件となるわけです。

 

さて、冒頭の英文「競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン 第13条 フリーキック」中の規定を日本文にするなら:

 

『守備側チームが自陣のペナルティーエリア内でフリーキックを行うとき、素早くキックを行おうとしたことで、相手競技者が(何人であろうと)ペナルティーエリアから出る時間的余裕がなくてペナルティーエリアに残っていた場合でも、主審はプレーを続けさせなければならない。』

 

としてみるとよりこのガイドラインの意図に沿った文章になるのではないでしょうか?原文と比較してみてください(それでも長くて分かり辛い、かな。)

 

ところで、上記のような状況で守備側競技者のペナルティエリア内で相手側競技者がキックを妨害することなくインターセプトしたらどうしますか?

 

この答えはここには書きませんけど、競技規則の意図を理解された皆様には自明のことですよね。これ、ペナルティエリア内なので間違うと重大な結果を招きかねません。ご注意あれ!

 

では、I'll be back.