吹かないのか吹けないのか? サッカー主審の笛。
先々週末のこと。カップ戦の主審を務めた後に同期、鬼審判部長Kさんから、「ターミネーターさんも笛なかなか吹きませんねえ」というお言葉を頂き一瞬「うっ」となりました。
というのも:
吹かない=一定のブレないファウル基準をしっかりと保ちながら、プレーの流れを阻害することなく試合をマネジメントしている。
吹けない=正当なフットボールコンタクトとファウルの境目がなし崩し的に曖昧になりプレーの流れを追いかけるのにいっぱいいっぱいで試合がマネジメントできていない。
という二つの内の後者になっているなと自分で気付いていたからです。
この差はとて~も大きいですね。
もし仮に自分では「吹かない」という意識でやっていたのに、周囲から「吹くべき時に吹けてない」とのフィードバックがあったなら素直に「吹けてない」と認めるべきかと思います。以前にもインストラクターの方から「基準が甘すぎる」というご指摘を受けた私なので、この辺修正していかないと3級審判員のバッジを外さなければ(ワッペンですね。本当は)ならない、との危機感を抱いています。
さてなぜ「吹けない」のでしょうか?
もちろんファウルの見極めが出来ていないといってしまえばそれまでですけど、次のようなことを意識することが大切かなと思います。
① 事象の前に基準を持つ。
② で、その基準をカテゴリーや選手のレベルに最適なものへと調整する。
③ それをファーストファウルとして実践する。
①は当たり前ですけど、とても重要ですね。目の前で選手が転んだり、相手の身体に手を伸ばして押さえていたりしているのを見てから「さあ、今のはどっちに(正当なコンタクトかファウルか)しようかな?」なんて考えていては・・・NGですね。
②も常に申し上げていることですけど、小学生のファウル基準と高校生のそれが全く同じということはあり得ませんよね・・「わかってるよそんなこと!」とのお言葉を頂きそうですけど、「それセリエAの基準では?」と思われる基準でU12の試合で笛を吹かれている主審の方(私も含め)もいらっしゃいますです、はい。
①~②についてなかなか自信持って決められないなら、自分が主審を担当する前に他の試合で選手のプレーを見たり他の審判員の方のマネジメントを参考にされるといいかと思います。
で、③ですね。これは何度も繰り返し言われていることかと思います。最初の笛でしっかりと「今日の基準はこれです!」と選手、ベンチ、観客に知らしめるということですよね。これにより「ファウルをさせない」という予防にもなりますし、「主審の覚悟」も示せるわけです。
主審の覚悟=この試合でズルイことは絶対許さない。ええ、見逃がしませんよ。
さて、次の試合で主審を務められたなら一緒に考えて振り返ってみましょう。
「吹かなかったのか?吹けなかったのか?」
では、I'll be back.