ターミネーター3級審判員の反省部屋

パブリックプレッシャーを感じながら今日も走る。サッカー3級審判員の"I'll be back!"な毎日

ボールの全体はゴールラインを越えなかった直後にゴールラインの全体を超えた!FIFAワールドカップカタール2022 日本代表VSスペイン代表

ほぼ3年ぶりに戻ってまいりました。 日本代表VSスペイン代表の試合。三苫薫選手のボールの全体がゴールラインを超える前のギリギリでの折り返し。副審A2のソウル・ファットソーンさん、これを見極めたのは凄いですね。あの位置は過去記事にも書きましたけ…

君はひとりぼっちじゃない!リバプール!!

リバプールFCが世界一になった記念に再掲載。

一挙再々掲載! 「サッカー審判員の「無知」が選手の生命を危険にさらす(前編&後編)。」

もはや別の惑星か?と思えるほどの暑さです。 今年は完全に出遅れ審判活動も滞っておりますです。 秋になったら再開しようと思っておりますので、まずはこちらを未読の方は是非。 サッカー審判員の「無知」が選手の生命を危険にさらす(前編)。 サッカー審…

「カメラを止めるな!」ゴールかノーゴールかの先に。

ちょっと記憶が薄れつつも去年の夏にあった事例について触れます(自分にとってもちょっと反省しきりな事例だったので、すぐにアップするにはためらいがあったのです)。 それは社会人リーグで副審(A2)を担当していた時のことでした。 リードしていたチーム…

興梠選手のPKフェイントとケネディ暗殺にみるVARの罠

またまた、しばらくぶりなのにアクセスが集まっているなあ~と思ったら・・・ 興梠選手のPKフェイントが話題になっていたのですね。 浦和レッズ VS ヴィッセル神戸での試合開始10分での興梠 慎三選手が獲得したPKですね。 さて興梠選手のPKフェイント。私…

サッカー審判員にとっての「見る力」~ その④

最後に記事を書いたのが去年の10月。随分とサボっておりました。で、その間実戦からも遠ざかり・・・週末に久しぶりに4種の副審を担当。 試合から遠ざかっていても、そうそうに体力が落ちたり、試合勘が鈍ったり、動作がぎこちなくなったりはしません(な…

スローインは足の裏がついていなければならない?

前回の続きで「その④」を書く予定だったのですけど、週末の試合であったことを取り上げます。 今年に入って担当している試合のほとんどが1種、2種、3種のローテーション。で、今週末久しぶりに鬼審判部長Kさんの代役で4種の副審を務めました。 試合後、…

サッカー審判員にとっての「見る力」~ その③

さて、では具体的なトレーニング方法の説明です。 その前に一言。このトレーニングの前提は下記のような独善理論となります。 1)人間には見ているのに見えていない画像がある。 2)両眼はカメラのレンズであり画像を見るためにはピントを合わせる必要があ…

サッカー審判員にとっての「見る力」~ その②

さて「見る力」の鍛え方編です。あくまで私の場合であり、また自己流ということでお読みください。 今回の最重要ワードは「視点」です。使い古された言葉なんですけどこの奥深さに今回気付いたのですね。そして判定の上で「視点」の重要性にも気付かされたの…

サッカー審判員にとっての「見る力」~ その①

さて、では私自身の課題の1番目に挙げた「見る力」について。 なぜこれが1番目かというと単純に試合中に「見てんのかよ!」「見てないよな~」というお言葉を選手の皆さんから頂くからです。 多分私だけでなくサッカー審判員をやっていると一度はこの種の…

プロフェッショナルレフェリーの年収とサッカー審判員のレベルを上げる効果的な方法

さて、前回「サッカー審判員全体をレベルアップする秘訣」について書きますね、なんて偉そうに予告しました。暴論にちょっとだけお付き合いください。 たまに選手やベンチや観客席から「審判資格持ってんのかよ!」とか「あんた何級!」なんてヤジられてしま…

サッカー審判員 3つの力

さて、あまり間を開けないで書いていこうと思っていたらはや1週間以上経過。その間毎日「リストラ」に取り組んでいました。 リストラっていうと悪い響きがありますけど、自分から自分の意思で自分自身を「リストラ」=「再構築」しようってことです。私の場…

サッカー審判員のリストラ

気付けば前回の記事から1か月以上経ちました。先々月に体調管理ができておらず珍しく発熱したこともあり、実戦の数も少なめに抑えておりました。それでも数少ない試合を通じていつになく考えらさせられることが多かったです。 今まで色々なことについて書い…

サッカー主審の居場所 再び(ちょっと辛口) 2018FIFA ワールドカップロシア大会 雑報その⑧

フランス代表対クロアチア代表の決勝戦。結果、シャンゼリゼ通りをパレードしたのは フランス代表でした(まあ、クロアチア代表がパリに凱旋するわけないか)。 さてこの試合の主審は…イケメン、アルゼンチンのピターナ主審です。さてピターナ主審この試合で…

いわゆるハイキックの見極めについて 2018FIFA ワールドカップロシア大会 雑報その⑦

いきなりですけど競技規則第12条 ファウルと不正行為の以下の条文を抜粋。 2. 間接フリーキック 競技者が次のことを行った場合、間接フリーキックが与えられる: ●危険な方法でプレーする。 (中略) 危険な方法でのプレー 危険な方法でプレーするとは、ボ…

サッカー主審の居場所 2018FIFA ワールドカップロシア大会 雑報その⑥

ベスト4に向けての戦いも見応えたっぷりでした。 さてウルグアイ代表対フランス代表の主審はアルゼンチンのPITANA Nestoさん。 注目したいのがピターナさんのポジションの取り方。特にペナルティエリアに近い、いゆるバイタルエリアおよびセンターサークル…

ベルギー代表対日本代表戦「真のマン・オブ・ザ・マッチ」2018FIFA ワールドカップロシア大会 雑報その⑤

ハリルホジッチ監督が不可解なタイミングで解任された時点で(理由の如何は問わず)正直、今回の日本代表を素直に応援できない自分がいたのですけど、昨日のベルギー戦は素晴らしいものでした。それは日本代表の健闘はもちろんベルギー代表の強さに対するも…

「主審も色々」2018FIFA ワールドカップロシア大会 雑報その④

さていよいよ決勝トーナメント開始。いきなり大一番のフランス代表対アルゼンチン代表の試合。4-3でフランス代表が勝ちましたけど、勢いや総合力共にフランス代表が点差以上に上回っていたように思います。今後の展開が楽しみ。それにしてもチームに世界…

「君は笛を吹けるか?ペナルティーキックの判定」2018FIFA ワールドカップロシア大会 雑報その③

さて先ほどまで行われていた韓国代表とスウェーデン代表の試合。 このままスコアレスドローかと思っていたら、またビデオ判定によるペナルティーキックとなりスウェーデン代表が先制点を入れました。 それにしても、今大会に入ってもう見慣れたといっても言…

「走ることは目的ではないけど、やはり大切」2018FIFA ワールドカップロシア大会 雑報その②

あらら、グループEブラジル代表対スイス代表の試合1-1の引き分けとなりました。これぞ初戦の醍醐味(怖さ?ドイツ負けたしセルビア勝ったし)。スイスにとっては好スタートになったのではないでしょうか。 さてこの試合の審判団は以下の通り。 主審:Cés…

「テクノロジーに助けられたい!?」2018FIFA ワールドカップロシア大会 雑報その①

その①があるということは②以降がある・・・とは限りません。 さていきなり盛り上がってますね~。今夜も寝られない・・・というわけにはいかないのが審判業務。今週末も試合で埋まってますので体調管理、体調管理と。 で、先ほど終わったばかりのフランス対…

PKもしくはPK戦における「正当なフェイント」と「不正なフェイント」

さて昨日の記事のフォローアップです。 (ここでの事象は6月6日(水)にパロマ瑞穂スタジアムで開催された天皇杯2回戦の名古屋グランパス(J1)対 奈良クラブ(奈良県代表/JFL)の試合後のPK戦で起こった奈良クラブ40番金久保彩選手のキックプレーを取り…

チームで防ぐ競技規則の適用ミス

結構、記事ネタをため込んでいるのですけど(という筆が進まぬ言い訳)今日は「時事ネタ」を。 競技規則第10条「試合結果の決定」と第14条の「ペナルティーキック」は合わせ技で読んで記憶しておく必要があります。で、2015/2016年版までの「競…

ゴールーキーパーが投げたボールに足を出して当てたら。

UEFAチャンピオンズリーグ決勝戦、レアル・マドリードが勝ち三連覇しましたね。 さて巷で話題になっている?レアルのカリム・ベンゼマ選手のあのプレー。つまりリヴァプールのGKロリス・カリウス選手が投げたボールに足を出して当ててゴールが認められ…

「過剰な力」で犯す反則の指示が監督やコーチからあったなら。

あまりの怒りに過去記事へのリンクを貼りました。 「 サッカー審判員が桃太郎侍になる時。」 この記事の中で以下のように私は書きました。 (引用ここから) たとえ軽口でもたとえ冗談のような仕草でも: ●差別 ●暴力 ●生命への冒涜 を示唆したり意味したら…

不意打ち突進は一発レッド

サッカー競技規則の102ページ目にある次の条文を今一度挙げておきます。 著しく不正なプレー 相手競技者の安全を脅かすタックルまたは挑むこと、また過剰な力や粗暴な行為を加え た場合、著しく不正なプレーを犯したことで罰せられなければならない。 い…

ハンドにおける多様性と多角監視

先月の記事で書いた3月3日に行われたガンバ大阪VS鹿島アントラーズの試合で筆者が最も注目した事象はあの「決定的な得点の機会か否か?」ではなく実は別のプレー(審判団の連携プレー)にありました。 それは前半10分ごろだったと思うのですけど、ペナ…

羊飼いが羊と間違われないために・・・。

筆者は似合わないくせに英国(スタイル)の服が好きです。冬場ですと仕事の場合でもほとんどツイードのジャケットを羽織ってたりします。 さすがに気温も高めの4月になるとツイードの出番は終了していますけど、まだまだシャツ一枚とはいかずジャケットは手…

スローイン - あなたの笛が子供たちの将来を左右する

久しぶりに4種の主審を務めました。 中学年のカテゴリーに特に注意が必要な点を念頭に臨んだのですけど、いつものように終わってみれば反省しきり。 それらの注意点とは: ①手を使ったファウル ②スローインの進め方 ③主審としての動き位置取り などです。 ①…

西村主審が出したかったもしれないもうひとつのカードとは?

本日はストレートなタイトル通り、巷で議論になっている3月3日に行われたガンバ大阪VS鹿島アントラーズの試合でのあのシーンについてです。 前半36分に味方から前線に蹴り出されたボールを受けてトップスピードでドリブルする鹿島アントラーズのペドロ…